国枝慎吾を知らない日本人

突然だが、日本にこんなスポーツ選手がいるのをご存知だろうか。

    ・世界メジャー シングルス24勝、ダブルス17勝(歴代最多記録)
    ・全豪オープン5連覇
    ・全仏オープン4連覇
    ・全米オープン4連覇
    ・ジャパンオープン6連覇
    ・パラリンピック金メダル2個、銅メダル1個
    ・1年でキャリア・グランドスラムを達成
    ・連勝記録108(2年以上負けなし)


この恐るべきテニス選手こそ、車いすテニス最強の男国枝慎吾である。

これだけの記録を打ち立てた選手は、他にそういない。それこそイチローくらいなものだ。
私は、冗談抜きで日本でテニスが最も強いのは彼だと思っている。

しかし、我々日本人はあまりにも彼を知らなすぎる。
障害者だから? 車椅子だから?

いやいや、彼のテニスは本当にすごい。面白い。

海外での彼の知名度は抜群だ。
障害者スポーツがより身近にあるからということもあるだろうが、それにしたってもっと国内で報道すべき人なのではないかと思う。

4大大会最多優勝記録を持ち「史上最高のテニスプレーヤー」とも呼ばれるあのロジャー・フェデラーが「日本男子テニスはどうやったら強くなるか?」という質問に、訝しがるように「日本にはクニエダがいるじゃないか」といったのは有名な話

彼はまた「トップの座を守るのはどれだけ大変か」と問われた際、「それは僕とクニエダにしか分からないよ」と答えたこともある。

そしてフェデラーは「グランドスラムは自分よりもクニエダの方が先だろう」と予言し、実際にそうなった。

キャリア・グランドスラムとは4大大会をすべて優勝することを指すが、長いテニスの歴史上達成した男子選手はたった6人。しかも一生をかけて目指す目標を、国枝は1年で完結させた。まさに化物だ。

特に彼のバックハンド(手を返す打ち方)は「すべての選手の中で最高レベル」と讃えられ、「フェデラーのフォア、国枝のバック」と表現されることもある。そのくらいすごい選手なのだ。

これだけの選手は、この先50年は現れないだろう。
テニスそのものがメジャースポーツとは言えない日本だが、彼の凄さを是非目の当たりにして欲しいと願う。

国枝慎吾オフィシャルブログ