Google Readerが終わるという。これはかなりショックだ。
毎日どころか、一日に何度も利用しているサービスだから、なくなった後の生活が想像しがたい。
確かに、RSSはいわゆる「一般の人」が使うには敷居が高いだろう。
日本には、まとめサイトがある(ので、tumblrは革新を起こせない)
Google Readerが始まって8年。ここまで使わなかった人たちが、この先使うことはまずなさそうだ。
技術屋は特に、技術の進歩は無限に突き進むと思うフシがあるが、サービス単位に落ちると必ずしもそうではない。例えば、音楽ソフトのイコライザーはもっと細かく設定できるはずだが、そんなもの難しすぎて普通の人には使えない。
RSSは素晴らしく便利な技術だが、それをあえて封印することによる世界の描き方というものは、確かにある。
今回のGoogle Readerの終了は、インターネットがより一般的になったことの証左だろう。
Webの技術の進化も、ここらで一休みする段階に来たのかもしれない。
RSSは、Google+をはじめとしたソーシャル系のサービスに統合されるのでは、という意見もある。
しかしそれは的を外していると思う。たとえサービス提供者の思惑がそうだとしても、世界はそんなに画一的にならない。
知り合いばかりの生ぬるい環境が面白いか? 頭をガツンとやられるような、刺激的な情報はそこから得られるのか?
私のような「情報ジャンキー」に限らず、一度便利な体験をしてしまうとそこから戻ることは難しい。ほぼ不可能に近い。
例えば前述のイコライザーが音楽愛好家に利用されているように、RSSやその他有益な技術は、一部のジャンキーたちの手によって密かにもたくましく受け継がれていくはずだ。
実際、多くの企業や団体が(それが商業的な理由であれ)、RSSを継承しようとしているではないか。
Google Readerユーザー獲得に各社が名乗り ヤフーは「引っ越しツールを爆速準備中」
Google Readerの終了は確かに悲しい。
しかしこれは、インターネットがより普遍的になったという朗報と捉え、次のステージに進むのがポジティブな考え方ではないだろうか。