評点:35点(100点満点中)
ジョージ・クルーニー演じる主人公は、世界をまたにかける巨大弁護士事務所の「フィクサー(もみ消し屋)」。クライアントの指示とあれば、交通事故でさえもみ消す。
そんな折、巨額の賠償金がかかった案件を担当していた、彼の親友でもある有能な弁護士が突如、原告側の味方につこうとする。
それは、彼が被告側の大企業に非があることが分かってしまったからだった。
しかし、クライアントは大企業。主人公はそんな親友を止めようと動き出すが…
陰影をうまく活用し、重厚感漂う作品。早口でまくし立てるしゃべり方など、ジョージ・クルーニーは敏腕弁護士をうまく演じていた。
しかし、残念ながら作品としては薄っぺらい。主人公の個性(ギャンブル好きなところもまったくの無意味)、登場人物の動機、ストーリー展開…
井筒監督が映画の批評をしていたTV番組で「これなら日本の2時間ドラマの方が面白い」とよく言っていたが、正にそんな感じ。画のカット割りも単調で動きがなく、テンポも良いとはいえなかった。シナリオ、監督、編集さえ違っていれば(ほとんどか…)かなり違った作品になっていたことだろう。
役者の芝居が良かっただけに残念。