日本発で初の世界的なサービスになるのではないか、と世間的にも個人的にも注目していた『セカイカメラ』の創業者である井口さんが、いつの間にか頓智ドットを退職されており、しかもネット界隈であんまり話題になっていない。
個人で書かれているブログにはそれなりの反響があるようだが、私の情報感度が低いからか、今まで気づきもしなかった。
頓智ドットと言えば、上述のセカイカメラ、そして最近では『tab』というサービスも発表し、これから波に乗ってくるのではないかと思われていただけに、創業者が会社を離れることに対する内部的な動揺は決して小さいものではないだろう。
昨年にCEOを退任していたとはいえ、ベンチャーは創業者の理念の元に集結する「仲間」という意識が強い。
ただ、噂では去年辺りからすでに早期退職者を募っていたようだし、少し前に広報の方の退職ブログが話題にもなり、経営という面では控えめに言ってもあまりうまくいっていない、率直に言えばかなりマズイ状況にあるのかな、とは思っていた。
ついでに頓智ドットのホームページを見てみると、最近は街コンとのコラボなどをしているらしい。
もちろん、社員を食わせていくためにはきれいごとなど言ってられないが、あの鋭くエッジの効いていたエンジニア集団、頓智ドットはどうやらもう過去のことのようだ。
その辺のことが井口さんの退職と関係しているのかは、知る由もない。
ただ、ワクワクするような最新の技術とプロモーション、そしてビジネス的な成功を両方手中にするのは、本当に至難の業なのだな、と改めて感じた。
そして、その井口さんも大尊敬しているらしいスティーブ・ジョブズという人は、本当に稀有の天才だったのだな。